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□ 水木しげるの妖怪画・coleader (10/12 06:45) #594
 └ Re:水木しげるの妖怪画・coleader (10/12 08:07) #595
  ├ 昭和41年(1966年)から ・タキタ (10/13 08:00) #599
  │├ Re:昭和41年から ・coleader (10/14 01:32) #601
  ││├ うろ覚え・タキタ (10/14 03:24) #603
  │││├ 「ヤモリビト」と「ほうこう」・タキタ (10/14 23:08) #609
  ││││├ Re:「ヤモリビト」・coleader (10/14 23:47) #610
  │││││└ 求む! 「バックベアード」他・タキタ (10/15 02:09) #611
  │││││ ├ 苦笑だけ・coleader (10/15 02:38) #612
  │││││ │└ サルバドール・ダリ?・タキタ (10/16 00:18) #614
  │││││ │ └ Re:サルバドール・ダリ?・coleader (10/16 00:43) #616
  │││││ │  └ Re:苦笑?・タキタ (10/16 01:03) #617
  │││││ │   ├ Re:苦笑?・coleader (10/16 01:29) #618
  │││││ │   └ ダリの絵確認!!・coleader (10/18 18:21) #625
  │││││ │    ├ 「苦笑」の鼻の穴?・タキタ (10/25 16:53) #639
  │││││ │    │└ 松井文庫の苦笑・coleader (10/26 01:40) #645
  │││││ │    └ Re:ダリの絵確認!!・もとや (11/2 16:17) #670
  │││││ │     ├ 苦笑はどちら? ・WF (11/3 05:26) #673
  │││││ │     │└ Re:苦笑はどちら? ・coleader (11/3 12:08) #674
  │││││ │     │ └ Re:松井文庫です。  ・タキタ (11/4 22:38) #676
  │││││ │     │  ├ Re:松井文庫です。  ・WF (11/4 23:20) #678
  │││││ │     │  └ そんなこと  ・coleader (11/4 23:23) #679
  │││││ │     │   └ キングギドラと八百八狸 ・タキタ (11/5 00:21) #680
  │││││ │     │    └ Re:キングギドラと八百八狸 ・Hatena (11/7 02:29) #691
  │││││ │     │     └ 「いぬがみ」の絵・WF (11/10 19:52) #717
  │││││ │     │      └ Re:いぬの語源・jun1 (9/9 10:33) #1416
  │││││ │     └ 残念・coleader (11/6 00:43) #683
  │││││ │      └ Re:図書館こそ宝庫!・タキタ (11/6 02:12) #684
  │││││ │       └ 借りました・coleader (11/9 03:10) #705
  │││││ │        └ 妖怪の絵巻物の本・佐々木 (11/11 08:44) #724
  │││││ │         └ 期待大・coleader (12/4 23:43) #814
  │││││ ├ Re:求む! 「バックベアード」他・coleader (10/15 02:53) #613
  │││││ │└ 「さがり」は、ブラック?・タキタ (10/25 16:25) #637
  │││││ ├  「バックベアード」はルドン?・タキタ (1/17 00:47) #965
  │││││ │└  「ベアード」「ノビアガリ」?・タキタ (2/12 23:59) #1040
  │││││ │ └ 「ベアード」?・佐々木 (2/14 20:00) #1045
  │││││ │  └ 日本で入手できますか? ・タキタ (2/15 00:24) #1046
  │││││ │   └ Re:日本で入手できますか? ・佐々木 (2/21 09:27) #1078
  │││││ │    ├ 「現代とエスプリ」!・タキタ (2/21 10:16) #1079
  │││││ │    ├ Re:日本で入手できますか? ・ピンヘッド (2/21 11:37) #1082
  │││││ │    └ フランケンシュタイン? ・タキタ (2/21 12:07) #1083
  │││││ │     └ Re:フランケンシュタイン? ・佐々木 (2/21 20:57) #1084
  │││││ │      └ 「フランケン」デザイン? ・タキタ (2/21 23:13) #1085
  │││││ │       └ ミッキーマウスのロビー活動・タキタ (9/14 00:02) #1419
  │││││ └ 唐草模様の「座敷わらし」・タキタ (6/17 01:07) #1309
  ││││└ 「ほうこう」の人面・TOKO (11/11 00:06) #721
  │││├ 「もののけ」・タキタ (10/23 20:33) #632
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  │││└ 「一反もめん」温泉は中止 ・タキタ (9/11 00:00) #1418
  │││ └ どっこい!「一反もめん」・タキタ (9/14 00:13) #1420
  ││├ 百目の原形は何でしょうか?・hatena (11/16 20:28) #753
  │││├ 百目の原形?・タキタ (6/17 21:48) #1312
  ││││└ Re:百目の原形?・佐々木 (6/22 19:52) #1326
  │││└ 原型は江戸期草双紙にあり?・野崎 (6/22 13:47) #1325
  │││ └ Re:原型は江戸期草双紙にあり?・野崎 (10/2 19:29) #1478
  │││  └ Re:原型は江戸期草双紙にあり?・屶丸 (10/3 01:25) #1480
  │││   └ 書名確認してきます・野崎 (10/3 17:55) #1483
  │││    └ Re:書名確認してきます・屶丸 (10/4 00:34) #1485
  ││├ グリーンランドの悪霊 ・412241 (11/29 10:24) #784
  ││├ 山爺・タキタ (1/18 02:26) #971
  ││└ 柳田妖怪=水木デザイン !・タキタ (2/21 11:28) #1081
  │├ ぬりかべ?・タキタ (10/24 03:12) #633
  ││└ 「ぬりかべ」の足?・タキタ (10/25 16:17) #636
  ││ └ 後から見れば「ぬりかべ」?・ややや (11/18 18:04) #761
  ││  └ エルンスト展、東京で開催中・タキタ (9/4 11:15) #1407
  │├ 水木しげる妖怪画の連載・coleader (11/26 01:45) #783
  ││└ 「日本妖怪大画集」・タキタ (1/8 01:59) #918
  │├ ブリガドーン・タキタ (12/14 02:57) #841
  │└ ゲゲゲの鬼太郎の「だるま」 ・タキタ (11/2 03:21) #1527
  └ 「鬼太郎」のモデル・タキタ (6/17 01:39) #1310


∧

#594水木しげるの妖怪画coleader mail 10/12 06:45

はじめまして。
ぼくは昔からの妖怪ファンです。
きっかけは子供のころに親に買ってもらった
水木しげるさんの妖怪の本です。

そこでぼくは
水木しげるさんが妖怪画をたくさん発表しはじめたのは
いつからのことなのか知りたく思っています。

最初に発表された妖怪画集のタイトルや
それが実際に読めるところ(図書館など?)など
その他に関係のあることならどんな情報でもいいです。
御存知の方がいたら教えていただきたいのですが...

∧

#595Re:水木しげるの妖怪画coleader mail 10/12 08:07
#594
何でこんなことを気にしているかといいますと

子供のころ(70年代末から80年代前半頃)読んでた
水木しげるの本に載ってた妖怪の数ってのは
だいたい限られてたような気がします。
(子供用の本だったというのがあるのかもしれませんが
 たくさんいろんな本を買ってもだいたい同じ妖怪が
 収録されていたように思うのです)

ほとんどが鳥山石燕の絵をリライトしたようなものだったと思うのですが、
時が経つに連れて収録されている妖怪画もちょっとづつ増えていってます。(当たり前ですが)

それで最初期のころの妖怪画集といまでてるむじゃらとの間に
どういうふうに水木妖怪画が増えていったのかなという
趣味的な関心があるのです。








∧

#599昭和41年(1966年)から タキタ mail home10/13 08:00
#595
@探すのもたいへんですよ。まず怪獣や妖怪はマニア層が多く、古書の値が高い。
Aなお、水木しげるさんが妖怪のペン画を掲載しはじめたのは、昭和41年の「少年サンデー」連載の『ふしぎなふしぎなふしぎな話』で、毎週4ページを使い妖怪2匹(2人?)づつを紹介していたのが最初のようです。
講談社の「少年マガジン」での『墓場の鬼太郎』(後の『ゲゲゲの鬼太郎』)人気(そんなものが昭和41年にあったのかという疑問がありますが)により、小学館の「少年サンデー」が水木氏に「うちでも連載を!」と依頼して連載開始をしたようです。
ところで、この『ふしぎなふしぎなふしぎな話』の妖怪画は、なぜか講談社の「少年マガジン」の臨時増刊号(1968年12月8日号)にまとめられて、いわば初の水木妖怪辞典として発売されました。特集名は「日本妖怪大全」です。
これを観るには、一つには、東京にある国立国会図書館の蔵書の「少年サンデー」の該当ページをコピーしてもらって、全国の地元の公共図書館経由で取り寄せるのが良いでしょう。(ただし欠落している号もあるはず)なお、国会図書館では5冊ほどを糸で綴じて合本してあるので、きちんとは広げることができませんので中心部がコピーできません。
単行本はともかく、雑誌は貸し出してくれません。

なお、国会図書館での欠落号は、東京都新宿区の「現代マンガ図書館」で探してみてください。ただし、ここは民間の図書館でして、コピー一枚が70円しますし、会員にならないと古い雑誌は閲覧できません。そうでもしないと維持費用が賄えないのですが……
また、大阪にも図書館名を忘れましたが、古いマンガ雑誌のある図書館があります。大阪の教育委員会とかで図書館名を調べてみてください。広島にもあったなあ。
いずれにしても、マンガ喫茶は、文化活動をやっている訳ではないからどうしようもないですよね。
以上は、NTTの電話帳や番号案内を元に調査してみてください。
各県の県立図書館に行けば、国会図書館の雑誌の蔵書一覧はあります。誤記もありますが……
まあ、試しに昭和41年の一年分の「少年サンデー」の各号の目次のページを国会図書館から取り寄せてから該当ページ(開始ページは判るが最終ページは不明)の『ふしぎなふしぎなふしぎな話』を取り寄せてはいかがでしょうか?
それでも無い号は、東京の古本店「まんだらげ」で探してみてください。これでなければ、お手上げでしょうか?
最終手段は、該当出版社や水木プロの玄関前にテントを張って一ヶ月分の水と食料を持って篭城し、「該当号を読ませてくれるまでは帰りません!」という非常手段にでることでしょうが、これは、おすすめできません。

∧

#601Re:昭和41年から coleader mail 10/14 01:32
#599
詳細なコメントありがとうございます。

さいわいにもわたしは東京在住なので国会図書館など当たってみようと思います。

ところでタキタさんは別のスレッドで
>「山爺」の絵の顔などの原点を探ると、全然関係無いアラスカの>民芸品のデザインの流用であったりとかするので
とコメントされていますが、
こういう例は他にもたくさんあるのでしょうか?
非常に興味深いです。

だいたいは鳥山石燕絵図百鬼夜行や絵本百物語や国芳などで
水木さんの絵の原典はおさえられつつあると思うのですが
上のような例だと原典を探すのは難しいですね。

あと、子泣爺や砂かけ婆、一反木綿などのマンガで登場する鬼太郎ファミリー系(?)の絵は
水木さんのオリジナルだと理解しているのですが正しいでしょうか?

∧

#603うろ覚えタキタ mail home10/14 03:24
#601
● 偶然の一致でもなければ、「皿壁(さらかべ)」という妖怪の絵を私は投稿したことがあります。この妖怪は私の友人が水木さんの妖怪辞典の類で見たと主張したものですが、昭和44年以前の話です。しかし、今考えると、その友人には悪意なき虚言癖が当時あり、彼の創作話だったようです。しかし、問い合わせを兼ねて水木氏にその絵を送ると、当時は今と違って回答がなかったのですが、忘れたころにそのデザインが、妖怪名を失念しましたが、何とかという妖怪のデザインとして採用されて水木さんの妖怪辞典の類に登場していました。さすがにプロの画家ですので、見事な絵になっていると感心しました。(本日、この記憶を何十年ぶりかで思いだしました)
● 雑誌「怪」に韓国のハンセン氏病だったかの仮面が載っていますが、あのデザインをもっと「山爺」にうりふたつにしたものがアラスカの民芸品です。
● 「子泣きじじい」は、見事なデザインで、毎年、夏に雑誌などに出る江戸時代の妖怪画を見ては、原画を探すということを私は何十年も行いましたが、数年前に水木さんに聞くと「オリジナルだよ」という回答がありました。こういう見事なデザインはおそらく他にもあるのだと思います。なお、高くて手が出ないのですが、この「子泣きじじい」そっくりな顔のキャラクターが、『水木しげる傑作集・手袋の怪』という短編集の表紙(カバー)を飾っているのですが、未見です。きっと、このキャラクターに採用した顔が「子泣きじじい」に流用されたのだと思います。マンガ名がわからないので、発表年度も知らないのですが……
● 「砂かけばばあ」は「だれも姿をみたものはいない」と水木さんも柳田国男の「妖怪名彙」に引用された沢田四郎作の「大和昔譚」(奈良県立図書館蔵)の記述を採用していますからには、オリジナルか他の何かからのインスピレーションでの作画と思います。
● 悪魔くん系の「ヤモリビト」「メフィスト」の鼻の高い顔は、資料が現在は手元にないのですが、日本の重要文化財になっているかどうかのような時代の木彫りの御面の顔です。写真をみればすぐに判ります。
● 鬼太郎に出て来た八百八狸の首領の刑部狸(ぎょうぶだぬき)は、「河童の三平」の昔の表紙にもでていますが、あれは、女性尼姿の狸(八豊雲陀申女)の置物をそのまま使用したものです。松山市のマニアが所蔵しています。
● 水木さんの妖怪画で、ダリを連想してしまうような、何十年か前の前衛絵画風なものがありますが、あれなども、江戸古典以外からのインスピレーションでしょう。
● 少年マガジン版の「悪魔くん」に登場した「もののけ」(魚の干物のような奴)もアメリカかどこかの何十年か前の前衛画家だったか何かの絵にあったなあ。とにかく、水木さんが画家であることを考えれば、欧米の画家からの流用というのが多いことに気づかされます。

※ 初期の『ゲゲゲの鬼太郎』の背景画に、日本の山中に東南アジアの遺跡などがどうどうと登場していたのを成人になって気づき、やあ、面白い人だと感心しました。一方では、妖怪画も、出典が日本のデザインなのかと心配になりました。幸い、現在では、江戸期のものの復刻版も出ている時代ですので、判断も楽になりました。


∧

#609「ヤモリビト」と「ほうこう」タキタ mail home10/14 23:08
#603
●貸本時代の『悪魔くん』に出る「ヤモリビト」の顔は、奈良県の法隆寺の木造の面「抜頭(ばとう)」です。平安時代の天養元年(1144年)という銘があって、この法隆寺にあるものが「抜頭」の面としては我国最古のもののようです。
いわゆる様式ですから、広島県の厳島神社には1173年のもの、大阪府の住吉大社には1161年のものがあります。愛知県の熱田神宮のもの(1178年)は、少し「ヤモリビト」には似ていないです。法隆寺が、うりふたつです。
その後、「少年マガジン」の「悪魔くん」のメフィストに転用されました。
まあ、舞楽面です。
「抜頭」は、「髪頭」とか「鉢頭」とか「撥頭」とも書きます。
この舞は、父が猛獣に殺されたのを怒った胡人が山でその仇を討ち、その喜びを表しながら下山してくるというものです。一説には、インドの『リグ・ベータ』の、毒蛇を殺す白馬の神話から来たという話ともいう。

●(付録)
マンガ『ゲゲゲの鬼太郎』に登場した漬物好きな妖怪「ほうこう」は、同様に、「納曽利(なそり)」です。これの奈良県の春日神社の「納曽利」(平安後期のもの)が、わりとそっくりです。「納曽利」は、奈良時代から舞われた伝統ある曲目です。

∧

#610Re:「ヤモリビト」coleader mail 10/14 23:47
#609
>ヤモリビト
私は奈良出身なので(?)あの面の形はぱっとうかびます。
そっくりですね。

ほうこうのデザインまで面からとられていたとは気がつきませんでした。

ところでなけなしのお金で妖鬼化の1-4をようやく購入しましたが
オリジナルと思われる絵がめちゃくちゃ多いですね。
ここまで多いとほんの少しの絵でしか原典を探せないかもしれません。
妖怪の絵の数自体もぼくが知ってるころよりもはるかに増えてますし。

あとあんまり関係ないけれど、原典の絵と水木氏の絵を比べて間違い探しをしてみるのも面白いです。
ちょっとしたところ(背景の一部とか)が書き換えられていたりするので。

∧

#611求む! 「バックベアード」他タキタ mail home10/15 02:09
#610
●「バックベアード」の元絵も欧米の誰かの画集にあったと思いますが
誰でしたっけ?
●「古杣(ふるそま)」の怖い舌を出している絵の出典は、なんでしょうか?
●「オッパショ石」の力士が持ち上げている石のデザインの出典は何でしょうか?
●「山姥(やまうば)」のカラス天狗のような口をして縄を綯っているデザインの原典は何でしょうか?
●マンガ『ゲゲゲの鬼太郎』の「やまびこ」のデザインは?
●唐草模様の「座敷童」のデザイン?
●「塗坊(ぬりぼう)」(講談社『妖怪なんでも百科』など)
●「さがり」
●「苦笑」
以上が、とても気がかりです。

※ 『河童の三平』にでる「ネコ屋のヨウカン」は、東京の「虎屋(寅屋?)のヨウカン」が元ネタのようです。東京には「雷オコシ」以外に地方向けの東京ローカル色のでる土産が無いというふうに東京人にはぼやかれますが、そういう時には「虎屋のヨウカン」だとのことです。
村の水泳大会の商品に「ネコ屋のヨウカン」が出ましたが三平は死神に横取りされます。
猫がタップダンスを踊る(今も東京のテレビでローカル放送しているのか?)「文明堂のカステラ」ではないですね。


∧

#612苦笑だけcoleader mail 10/15 02:38
#611
妖鬼化4巻の苦笑の項を見ると
「百鬼夜行絵巻」松井文庫版にあると書かれています。

似たような感じのものが他の百鬼夜行絵巻の類にも書かれているようにも思います。
例えば河出書房新社の「図説百鬼夜行絵巻をよむ」の中に収められている
大阪市立美術館蔵「百鬼夜行絵巻」の6番のところに(67ページ)
それらしいのがいます。色は違いますが。

それ以外は勉強不足でちょっとわかりません。
引き続きもうちょっと調べてみます。

∧

#614サルバドール・ダリ?タキタ mail home10/16 00:18
#612
●妖怪「苦笑」については該当文献を観てみます。
私は、いかのもダリの「偉大な自慰者」(1929年)または「欲望の謎、わが母、わが母、わが母」(同)の絵を90度傾けたものに似ているのでそう判断しました。
●ところで、ダリの作品集を見直していますと、『ゲゲゲの鬼太郎』の雑誌での何度目のシリーズなのか不明ですが、吸血モンローなどと行動をともにしていたシルクハットを被った頭が下にある吸血妖怪に似たデザインが見つかりました。ダリの創作なのか他からのダリの引用なのかは不明ですが、1974年にフェラゲスに開設されたダリ美術館のベッドの足のうちの一本がこの妖怪にそっくりです。もっともシルクハットを被ってはいませんし、足も生えてはいませんが……
●なお、「ノビアガリ」をアラスカ民芸品を元ネタにしたバリエーションとしましたが、ダリの「時間の眼」(1949年)の涙の部分を伸ばして曲げれば、「ノビアガリ」の顔になるともいえますが、これは考えすぎでしょうか?
●「いたましき遊戯」(1929年)の下の右に、偶然か、アラスカ民芸品からのいただきか? 「山爺」さらには、傾ければ「ノビアガリ」の顔のような人物が登場しています。

∧

#616Re:サルバドール・ダリ?coleader mail 10/16 00:43
#614
>苦笑
ダリの絵はよく知らないのでピンと来ませんが
ひょっとして苦笑違いのような気がしてきました。

わたしは妖鬼化の苦笑のことをいってるのですが
タキタさんの言ってらっしゃるのはどこのものですか?
水木氏は同じ妖怪の絵を変えて使う場合が結構あるので
もしかしたら食い違っているかもしれません。

>シルクハットの吸血鬼
なつかしい。ピーのことですね。

∧

#617Re:苦笑?タキタ mail home10/16 01:03
#616
お御恥ずかしい。現在手元にあるのは、最近コンビニ店で買った『水木しげるの妖怪百物語・日本編』(二見文庫1999年)です。
ほとんど手放し、最近の高価なものは購入できずです。例の「皿壁(さらかべ)」の掲載されているものすら手元にないのです。
松井家の『百鬼夜行絵巻』に「苦笑」の絵が描かれているとは記載されていますが……
体毛はともかく、口の周りと瞼の上に毛の生えたものです。頭の後に角のようなものが二本ついています。河原に立っています。

うん。本当に書き換えが多くて困ってしまうのが水木妖怪画ですね。
その点、ダリとかは、図書館に行けばあるので助かります。ただし、最近の現代美術家のものは図書館のセンスにより蔵書がバラバラですが……

∧

#618Re:苦笑?coleader mail 10/16 01:29
#617
特徴をお聞きしてみるとやはり同じ絵のようです。
ダリの絵を90度回転ということだったので
もっと抽象的な絵なのかなと思ってしまいました。

でももしかしてダリが百鬼夜行絵巻を見て影響を受けてたら
とか考えるとおもしろいですね。(笑)

∧

#625ダリの絵確認!!coleader mail 10/18 18:21
#617
本屋でタキタさんの言われていたダリの絵を確認しました!!
確かに言われた通り90度回転してますね。
おお!と思いました。

ところで松井文庫版「百鬼夜行図」はどこかで刊本になってないですかね?
実際に見てみたいものです。

∧

#639「苦笑」の鼻の穴?タキタ mail home10/25 16:53
#625
松井文庫ではなく、画家の河鍋暁斎が模写した、土佐光信だったかの百鬼夜行絵巻だかの絵に、「苦笑」ではありませんが、水木さんの「苦笑」の鼻の穴の絵画処理にそっくりな鼻の穴を持つ妖怪がありました。
どうも、「苦笑」の鼻の穴は日本の古典から来ているようです。
松井文庫をみたいものです。

∧

#645松井文庫の苦笑coleader mail 10/26 01:40
#639
日本ようかい地図という本にダイジェストでですが
松井文庫の妖怪の絵が収められていました。
色も体の部分が緑色で水木氏の絵に近いです。

∧

#670Re:ダリの絵確認!!もとや 11/2 16:17
#625
松井文庫『百鬼夜行図巻』の完全版は、「別冊太陽・日本の妖怪』に収められています。
尻尾のある「ぬり仏」など、狩野派に伝わる興味深い妖怪画がいっぱいです。

∧

#673苦笑はどちら? WF 11/3 05:26
#670
水木先生の「苦笑(にがわらい)」は、結局のところ、ダリでなのでしょうか?松井文庫なのでしょうか?


∧

#674Re:苦笑はどちら? coleader mail 11/3 12:08
#673
ぼく個人の考えとしては松井文庫からだと思います。
水木氏も松井文庫にあると解説で書いていますし。

ダリの絵の形にも似ているというのも事実です。
タキタさんに教えていただいてダリの画集を見て
なるほど似ている!!と思いました。

∧

#676Re:松井文庫です。 タキタ mail home11/4 22:38
#674
やっと、松井文庫(松井家所蔵の『百鬼夜行絵巻』)を見ました。
うーん。この『百鬼夜行絵巻』の「にがわらい」のヘロヘロした線を、すっきりシャープに水木式に描けば、ダリだ!
と、居直りはしません。松井ですね。すみません。
この調子で、他の妖怪も日本ものでみつかると、恥ずかしいです。
かなり、信用(?)を無くしたなあ、と、反省しています。

∧

#678Re:松井文庫です。 WF 11/4 23:20
#676
太陽をみました。
そっくりです。
ところで、松井文庫には解説はあるのですか?
水木先生の本では解説があるのですが、
あの出所はどこからなんでしょうか?
書名を知っている方は教えてください。

∧

#679そんなこと coleader mail 11/4 23:23
#676
タキタさん、そんなこといわないでくださいよ。
いろいろ推測するのも楽しみのひとつですから。
タキタさんの指摘のあといろんな美術書見ました。
勉強になりましたよ。新たな発見の刺激になります。

∧

#680キングギドラと八百八狸 タキタ mail home11/5 00:21
#679
●coleaderさん、ありがとうございます。
●ところで、この「キングギドラと八百八狸」というタイトルは、場違いですが、徳島県では現代の前衛美術家やシュールレアリズムの作家の画集が無く、在京時代のようには書店で立ち読みもできません。エロ(人名です)だったかだれかの画集で「キングギドラ」がしっかり登場しているのには驚きました。画集が美術書として出る高名な人の作品集だったからです。(キングギドラの原形のモデルではなく、東宝の怪獣が作品に使用されていたのです。ゴジラも登場していたかなあ?)
とにかく、都市部では、こういう作家の作品集を見る事ができるのですが、地方都市では需要がないのか困難です。
●したがって、「バックベアード」のモデルも画集探しの段階でお手上げです。たしか目玉を割愛した黒い太陽のような絵があったと記憶しているのですが、見つかりません。アラスカの民芸品(山爺のモチーフに採用されたもの)も英語の書物だったので、探し出すのに困りはてています。在京のアメリカ大使館に泣き付こうかと思っています。
地方にいると遠い世界の存在のような各国大使館も、東京に住む人にとっては、近所の役所の一つにすぎないので訪問も楽でしょう。ほとんどの国の大使館は定時内ならば日本語も通じますしね!
とにかく、こういう役所(大使館)の活用は東京人の地のりの役得です。(結局、返事をよこさない大使館というのも、ままありますが……)

●『ゲゲゲの鬼太郎』版「八百八狸」は、焼物の写真が、『日本の伝説L四国』(監修・日本伝説拾遺会、教育図書出版・山田書院)という出版年度未記載!の本に載っています。昭和51年以前の発行のはずです。
この「隠神刑部狸(いぬがみ・ぎょうぶだぬき)」の105ページに、「八豊雲陀申女」(リーダーの姿形のモデル)と「八百八狸のうちの一匹」というものが写真で載っています。「八百八狸のうちの一匹」という焼物もよく水木さんの作品に登場するデザインです。

では、また見つかれば、報告します。

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#691Re:キングギドラと八百八狸 Hatena 11/7 02:29
#680
四国は「犬神伝説」が多いと聞くのですが、
ひょっとしたら「犬」の妖怪ではなくて「狸」の妖怪というのが正しいのでしょうか?
といいますのは「隠神刑部狸」に「いぬがみぎょうぶたぬき」とふりがなが付いているからです。「おんしんぎょうぶたぬき」というふりがなもどこかで見たのですが…
あと、どこの県で描かれた絵だったか忘れましたが、鼬を長く伸ばしたような犬神の絵もみたことがあります。
あれは犬に見えなかったのですが、実は犬妖怪などではないのかと疑問を持ちます。
または犬でも狸でもなく「隠神」が正しいのでしょうか?

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#717「いぬがみ」の絵WF 11/10 19:52
#691
「いぬがみ」の絵は『塵埃(じんあい)』(岡熊臣著)に「犬神」の図があります。これは細長いイタチ状のデザインです。「妖怪の本」(学研1999)の38ページに出ています。
松井文庫の『百鬼夜行絵巻』には、僧衣装の犬(?)の顔の「犬神」の絵があります。「別冊・太陽」の「日本の妖怪」で見られます。

でも、「いぬ」の語源ってなんなんでしょうね?



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#1416Re:いぬの語源jun1 mail 9/9 10:33
#717
いぬの語源ですが、「居ぬ」又は「去ぬ」と言うのを聞いたことがあります。
平安期より前のことだったと思いますが、いぬの遠吠えで邪気・悪霊など寄せ付けないようにしていた習慣があったそうですが、うる憶えです。
ごめんなさい。

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#683残念coleader mail 11/6 00:43
#670
別冊太陽、もう品切れなんですってね。
注文しようと思ったのに残念です。
どっかでまだ売ってると来ないですかねえ。
見てみたい。最悪図書館か...

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#684Re:図書館こそ宝庫!タキタ mail home11/6 02:12
#683
いやいや。品切れなんてものじゃなく、1987年の「別冊・太陽」が「日本の妖怪」ですから、もう市場にはないでしょう。
こういうものは、各県の県立図書館や、最悪の場合には、高いコピー代で国会図書館から取り寄せるほかはないものです。
あとは、各地の大学の図書館ですが、夜間部がある大学ならば比較的遅くまで開いているものですし、閲覧は可能です。
もっとも、古文書は、日中しか閲覧させてくれない例もあります。
館外への貸し出し禁止で、カラーコピーできないという場合もありますが、研究には支障はないでしょう。

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#705借りましたcoleader 11/9 03:10
#684
図書館に行って借りてきました。<別冊太陽
水木氏の牛鬼の絵は松井文庫で言うと土蜘蛛なんですね。
発見発見。
中沢新一氏の文も面白いです。

>タキタさん
コレクターだからこういう本が手元に欲しくなってしまうんですよ。
特に手に入りにくいとなると。。。お恥ずかしいです。

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#724妖怪の絵巻物の本佐々木 11/11 08:44
#705
 国書刊行会から、妖怪の絵巻物をまとめた本が出るらしいいので、松井文庫および秋田に伝わる謎の絵巻物とか福岡県立博物館の奴とか、その辺ひっくるめて見られる日がくることでしょう。
 多田ちん著、京極さん解説で、発行年月日は未定です。

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#814期待大coleader mail 12/4 23:43
#724
ちょうど今見たいところなので早く出してほしいです。
特に秋田のは個人蔵ということなので見るのが難しいのでしょうか?一部だけ後悔されているのはちょこちょこ見かけるのですが。
全体が公開されているのはなかなか見かけません。収録されている妖怪の名前は美術手帖の240号に出ているのですが妖怪の名前と絵は一致しないことが多いですからね。期待大です。

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#613Re:求む! 「バックベアード」他coleader mail 10/15 02:53
#611
塗り坊はどっかで絵を見たような気がしますが...
記憶違いかもしれません。

古杣はなんか木彫り人形みたいな形ですね。
招き猫みたいなカッコしてるし...(笑)

あと、さがりは昔の実写妖怪映画(タイトル失念)でも
あのかっこで出てきていたと思うので
(写真で見ただけなのであまり自信がないですが)
ぼくのなかでもインパクトありますね。
水木さんが先か、映画が初か、ちゃんと原典があるのか...(謎)

どなたか詳しい方お願いします。

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#637「さがり」は、ブラック?タキタ mail home10/25 16:25
#613
ブラックの作品に「馬の頭」というブロンズ作品があります。この馬の顔の部分を90度下向きにして左右を逆にすれば、「さがり」の頭部のデザインのインスピレーションの元になっているのでは? と想像できます。

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#965 「バックベアード」はルドン?タキタ mail home1/17 00:47
#611
フランスの画家オディロン・ルドン(1840〜1916年)の絵「エドガー・ポーに捧ぐ」(1882年)には、空に浮かぶ黒い気球が登場します。
黒い気球には大きく上目つかいの目玉が一つ描かれています。気球の上には直毛の短い黒い頭髪が針のように無数に生えています。この毛を稲妻状の枝毛にして360度に生やせば妖怪「バックベアード」です。
かくして、なぜ「バックベアード」が空を飛べるかも氷解しそうです。
(速断は禁物です)

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#1040 「ベアード」「ノビアガリ」?タキタ mail home2/12 23:59
#965
幻想マンガ家の井沢秋生氏から、ルドンの絵が届きました。
ルドンの「エドガー・ポー」の気球絵の他、「聖アントワーヌの誘惑」、「夢のなかで」「起源」です。
「エドガー・ポー」「聖アントワーヌの誘惑」あたりは、なるほど「バックベアード」の元絵だなと推測できます。
この絵が「バックベアード」となって、劇場版の『ゲゲゲの鬼太郎』の妖怪大戦争で動く映像として圧巻の迫力を持って、東洋の日本で活躍するとは、ルドン先生も想像しなかったでしょう。

ところで、同封されていた「起源」の「おそらく花の中に最初の視覚が試みられた」という解説のある絵は、あるいは「ゲゲゲ」の「ノビアガリ」の元絵なのかなあという想像もできなくはないです。

それにしても、井沢先生、「ガロ」以降に作品の発表がないですね。マンガ家を廃業したのですか?
暴言多謝です。
ありがとうございました。

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#1045「ベアード」?佐々木 home2/14 20:00
#1040
 そういえば以前、ベアードの元ネタはアメリカだかどっかの写真家のコラージュ作品で、その著者が水木プロにクレーム付けていたと、多田先生が言ってました(でもベアードのイラストを使用し続けているのはどういう事だろう?)
 ルドンの作品は確かに百目の気球や「幸福という名の怪物」に使われてますね。ちなみに百目の元絵はユングの著作物の中にあるそうです。

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#1046日本で入手できますか? タキタ mail home2/15 00:24
#1045
●誤解があると思いますが、私は水木さんの信者です。
しかし、教祖だからといって「神聖にして侵すべからず」というのは誤りであると判断しますので、多田克己氏の鳥山石燕解読のような今回の水木デザイン解読(のような)テーマが「妖怪世界」に登場したことに感動しています。
●実は、「こなきじじい」については、その発見者の武田明さんの創設した某民俗学会からも、ぜひ「こなきじじい」調査をうちの機関誌に掲載してくれといってきています。師匠の学説をある意味で批判する内容をも掲載するというのは、学問の世界ではかくあるべきとは思いますが、たいしたものです。(これは民俗学調査報告論文の形式です)
同様に、「妖怪世界」でも、水木さんの信奉者がこういう調査をやっているのです。
●ところで、そのアメリカだったかのコラージュって日本でも発売されていましたでしょうか?
作家名と書名と出版社が判れば幸いです。

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#1078Re:日本で入手できますか? 佐々木 home2/21 09:27
#1046
「現代とエスプリ」とか、なんかそんな感じの名前の雑誌らしいです。
ちなみに経緯が経緯だけに、水木プロに聞いても教えてくれないと思います。

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#1079「現代とエスプリ」!タキタ mail home2/21 10:16
#1078
ずいぶんと「最近」の雑誌ですね!
とは言っても昭和50年代のものですから、新作のコラージュだとすれば、水木しげるさんのデザインの方が昭和41年ですから早いとは思いますが……
いまどき、古書店で探すのも、わりと号数の出ていた雑誌(?)なので大変です。
きっと、水木さんの勝利に終わったのでしょう。

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#1082Re:日本で入手できますか? ピンヘッド 2/21 11:37
#1078
正確には「現代のエスブリ」じゃないすか?
それはさておき、水木氏は絵だけじゃなく、物語も
かなり欧米怪異小説をぱくったりしてますよね。本人も
認めてたと思いますが。まぁ、「翻案」と解釈すれば
いいんでしょうね。

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#1083フランケンシュタイン? タキタ mail home2/21 12:07
#1078
ところで、気にかかっているのですが、昭和43年のアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』の「妖怪大戦争」には、原作マンガには登場していたフランケンシュタインが登場していません。これは、フランケンシュタインのあの四角い頭のデザインには著作権があり、アメリカのユニバーサル社の承諾を得なくては使用できないという理由からだと判断していたのですが、こういう認識でよろしいのでしょうか?
ただし、昭和61年の劇場版『ゲゲゲの鬼太郎・妖怪大戦争』では、このデザインのフランケンシュタインが登場しています。この場合はユニバーサル社の承認を得たということだと思います。
このあたりは、いかがなものでしょうか?

※「フランケンシュタイン」という表記は、以前には、人造人間を作った学者(または医学生)の名であり、作られた人造人間は「怪物」(または「アダム」)と呼ばれていました。しかし今日の解釈では、「怪物」は「フランケンシュタイン」家で生れていますので、「怪物」自身のファミリーネームも「フランケンシュタイン」であるということで、学者も「怪物」もともに「フランケンシュタイン」ということになっています。
(詭弁くさいなあ)

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#1084Re:フランケンシュタイン? 佐々木 home2/21 20:57
#1083
しかし、そうなると怪物くんの子分たちはどーなるのでしょうか?(確か鉄人28号にもフランケンっぽいロボットが出ていたような…)。

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#1085「フランケン」デザイン? タキタ mail home2/21 23:13
#1084
ジャック・P・ピアース(だったと思う)デザインの縦長四角頭のフランケンシュタインのデザインは、1931年のユニバーサル映画『フランケンシュタイン』からですが、1657年からのイギリスのハマー社のフランケンシュタイン物には活用されてはいません。1965年の日本の東宝の『フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン』にも採用されてはいません。
そういう意味では世界市場に乗りだすこともないとして知的所有権に無知だった時代のマンガ業界の産物なのかもしれません。

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#1419ミッキーマウスのロビー活動タキタ mail home9/14 00:02
#1085
日本共産党が、アメリカでは企業からの政党への献金は大昔から禁止されている、したがって日本も企業からの政党への献金を禁止すべきだというふうに主張しています。これにより企業・財界などと政党の癒着をくい止めるという訳です。
しかし、すると、アメリカ政府は企業や財界から独立しているかというば、そうはなっていないのも衆知の事実です。
アメリカでは企業などがロビー活動を通じて政党や政府を動かして、企業に都合のよい法律を政府に作らせているわけです。
ところで、そのロビー(ホテルの一階などにある空間ですね)活動をする人々(ロビースト)により作られた法律があります。
まあ。タイトルにある「ミッキーマウス」ではなく、「ミッキー」の生みの親のウォルト・ディズニー社などがロビー活動を行なったわけです。
日本は、著作権は作者の死後50年ということになっていますが、アメリカでは作品の発表後75年、作者の死後50年でした。
これでゆくと、ミッキーは、デビュー作の映画『蒸気船ウィリー』(1928年公開)の著作権が2003年に切れ、公共の資産となり誰もが自由に使用できることになります。
したがって、アメリカの著作権法の改定、つまり著作権保護の期間の延長のための法律の改定を、複数の映画会社側は政府にロビー活動で要請したのです。(当然、金は動いておりましょうな!)
他の映画会社にとっても切実です。というのは、この1920年代後半からは、今日にも(商業)価値を有する名作などが続出しているからです。これらの作品の著作権保護期間が順を追って切れるからです。
したがって、映画産業界の懸命なるロビー活動により、法律は1998年(?)に改正され、保護期間は作品発表後95年間、作者の死後70年間に延長されました。

ところで、日本であろうともアメリカであろうとも、ともに国内法が優先されますから、日本の場合は50年です。
しかし、アメリカ政府を動かしたアメリカ映画産業界の圧力は日本政府にも及ぶのだろうなあ、と私は心配します。
日本政府の最大与党が自民党じゃあなあ……

いま、どこまで事態は進行しているのでしょうか?
世界知的所有権機関(WIPO)に問いあわせるか? 文化庁に問い合わせるか?
とにもかくにも、フランケンシュタインのデザインからみの話題でした。

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#1309唐草模様の「座敷わらし」タキタ 6/17 01:07
#611
唐草模様の「座敷わらし」については、HP『花山院』の「妖怪研究BBS」に次のような記載があります。

http://www.geocities.co.jp/Technopolis/4460/

○水木御大の座敷ワラシ
投稿者 : 屶丸
 水木御大が描いた座敷ワラシの絵で、畳みたいな顔で唐草模様の服を着たのを御存じでしょうか。あれのモデルがやっとわかりました。
茨城県竜ヶ崎市の八坂神社で行われる祇園祭りに、つく舞いという神事があるのですが、そのときにアマガエルの面を被った人がでます。このカエルの衣装が唐草模様で、面も座敷ワラシそのものなんです。
これは法政大学出版局の「ものと人間の文化史64 蛙」という本の275頁に写真が載っています。
さらに、水木御大の描いた天の邪鬼の絵、扇を持って仮面をつけているような方ですが、こちらはたしか千葉県野田市の須賀神社で行われるつく舞いの衣装がモデルだったと思います。こちらは何の資料にあったかちょっと忘れましたが……。

※ 無断転載、多謝。

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#721「ほうこう」の人面TOKO 11/11 00:06
#609
『ゲゲゲの鬼太郎』の「ほうこう」の巻で、妖怪「ほうこう」がお面を着けて人間に化けていますが、そのお面は鳥取県鳥取市の民芸
品の「猩々(しょうじょう)」の張り子のお面がモデルのようです。
昔は死病であった天然痘のまじないとして、「猩々」をかたどった人形等を置く俗信があったようです。
鳥取市では「猩々」の真っ赤なお面だったようです。
「別冊太陽・日本の妖怪」(1987年)の「郷土玩具に生きる妖怪」に写真があります。



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#632「もののけ」タキタ 10/23 20:33
#603
●少年マガジン版『悪魔くん』に登場した「もののけ」は、魚の干物のようなデザインですが、あれは、マックス・エルンストの「逃亡者」(1925年)からです。ストックホルム美術館にあります。

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#638「河童の三平」の蜘蛛タキタ mail home10/25 16:33
#603
貸本時代の『河童の三平』に登場し、初期の「少年マガジン」のグラビアにも「人面ぐも」としてチラリと登場していた、マリ藻のようなものに目や口を描いて長い脚をつけた蜘蛛のデザインは、オディロン・ルドンの「笑う蜘蛛」(1881年)です。オルセー美術館にあります。

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#1211刑部狸(『ゲゲゲの鬼太郎』) タキタ mail home4/16 04:24
#603
>● 鬼太郎に出て来た八百八狸の首領の刑部狸(ぎょうぶだぬき)
>は、「河童の三平」の昔の表紙にもでていますが、あれは、女性
>尼姿の狸(八豊雲陀申女)の置物をそのまま使用したものです。
>松山市のマニアが所蔵しています。

この狸の焼き物って、愛媛県松山市の富田狸通氏(故人)だけが所蔵しているものの可能性があります。ときどき書物にうやうやしく紹介されていますが、その写真から『ゲゲゲの鬼太郎』の八百八狸の首領の刑部狸はデザインされたと判断してよいようです。
富田狸通氏は幅広い趣味を持っており、たしかNHKの「映像の20世紀・愛媛県」には、氏の8ミリ映画などもいくつか登場していました。狸の焼き物などのコレクションでも知られています。





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#615「一反もめん」温泉 タキタ mail home10/16 00:36
#601
「一反もめん」をキャラクターに採用した町営の温泉が鹿児島県で準備中です。肝属(または肝付)郡高山(こうやま)町です。柳田国男の『妖怪名彙』に登場する「一反木綿」の郷里です。
ここの町では、温泉や町のイメージ・キャラクターへの「一反もめん」の絵の使用許可を水木プロダクションより得ることになっています(取得済み?)したがって、伝承と名前はともかく、『ゲゲゲの鬼太郎』に登場するデザインは水木氏のデザインと判断できます。

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#1418「一反もめん」温泉は中止 タキタ 9/11 00:00
#615
他のところにも書きましたが、鹿児島県高山町の『一反もめん』温泉計画はどたんばで町議会(?)によるのか、却下されました。残念に思っている高山町民もいます。

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#1420どっこい!「一反もめん」タキタ mail home9/14 00:13
#1418
「まだまだ、一反もめんの高山町での活用に頑張るぞ!」という、現地からの声が我家に届きました。
温泉はだめだったけど、他の方法を模索中のようです。
期待しましょう!
民芸調の土産物の「一反もめん」のデザインは楽だから、実にうらやましいです。





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#753百目の原形は何でしょうか?hatena 11/16 20:28
#601
水木しげるさんの少年マガジン版『悪魔くん』に登場した「百目」とか「ガンマ」という妖怪ののデザインは、いったいどこに原形があるのでしょうか?
まったくの創造の産物と思っていたのですが、ひょっとしたら元ネタがあるのでしょうか?

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#1312百目の原形?タキタ 6/17 21:48
#753
村上健司著『妖怪事典』(毎日新聞社、2000年発行)の「ヒャクメ」の項には、「その形のモデルにしたと思われる挿絵がC・G・ユング著『変容の象徴』の中にある。同書には百目鬼として紹介されているが、それ以上詳しいことはわからない。」と記載されています。たしか、かつてHP「妖怪世界」で佐々木さんも同種の指摘をしていました。

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#1326Re:百目の原形?佐々木 6/22 19:52
#1312
同書の注意書きは英語で読めないのねん。
英和辞典引いたら、なんかドイツの地名だったのねん。
でも、それ以上はわからなかったのねん。

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#1325原型は江戸期草双紙にあり?野崎 mail 6/22 13:47
#753
 江戸風俗画の第一人者、三谷一馬先生のお宅で膨大な量の江戸期の草双紙を見せていただいた際に百目とよく似た妖怪を見た覚えがあります。うろ覚えなので確証は無いのですが・・・。今度御邪魔した際に確信してきます。勿論結果を報告します。

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#1478Re:原型は江戸期草双紙にあり?野崎 mail 10/2 19:29
#1325
 三谷先生のお宅で確認してきました。全身に目がある化け物ではなくて、全身に口のある化け物でした。
 いずれにせよ、水木氏のデザインとは関係ないのでしょうが。

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#1480Re:原型は江戸期草双紙にあり?屶丸 10/3 01:25
#1478
 ここでははじめましてです。
 それにしても体中に口のある絵というのは、もしかしたら『天縁奇遇』という本の「埜風の亡霊」という絵のことでは?
柏三平の『浮世絵の幽霊』に有りますが……。
 ただ、百目のモデルはやはり江戸期の絵草子であることは間違いないでしょうね。佐々木さんが書いているとおり、ユングの本の中で挿し絵として使われているものしかお目にかかってはいませんが……。

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#1483書名確認してきます野崎 mail 10/3 17:55
#1480
>屶丸さん
 三谷先生の資料は全て原書をばらしたものか、もしくは国会図書館・中央図書館で撮影した写真を台帳に貼り付けられたものなので書名は確認できませんでしたが、先生は全ての絵の出典を記録なさっているはずですので、次回訪れた際にお聞きしてきます。
 次回来訪するのは11月末の予定ですので、それまでお待ちを。
 その絵は全身に口のあるぬっぺっぽうの様な化け物が横たわっているような絵で、草双紙には珍しく銅版画のような画風でした。絵から絵師や年代を推測することは出来ませんでした。

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#1485Re:書名確認してきます屶丸 10/4 00:34
#1483
 全体的に黒っぽくて、気持ちの悪い絵のやつですよね。見開きで横座りしているみたいな感じで。おそらく、それだとおもいます。
『天縁奇遇』神谷蓬州画というデータが『浮世絵の幽霊』にあります。年代は国書総目録で検索できると思います。
 ただ、前にも書き込みしましたが、これは百目のモデルではないと私などはおもっています。

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#784グリーンランドの悪霊 412241 11/29 10:24
#601
水木しげるさんの『幽霊画談』(1994、岩波新書)の202ページに「悪霊」という、グリーンランドでエスキモーたちに恐れられているという霊が紹介されています。ものすごく前かがみで、丸い目と四角い口を開けている頭のついたものです。
これは、「トゥピラク(精霊)の彫刻」です。「エスキモー,東グリーンランド,アングマグッサリクにおいて収集,1931−2年,デンマーク国立博物館民族学部門」とあるのですが、翻訳(原文?)の句読点が下手で、どこで収集したと解釈していいのか判りません。グリーンランド島の北部に住む部分のエスキモーの地の一つアングマグッサリクで収集したという意味なのでしょう。とにかく「ヨーロッパおよび北極地方に起源をもつさまざまな驚くべき精霊」のひとつとして紹介されています。『イメージの博物誌(26)シャーマン』(ジョーン・ハリファックス著、平凡社1992年)より

ところで、この絵は、「少年マガジン」(1967年2月12日)の『悪魔と妖怪のひみつ50』で、「殺人ゾンビー」のイラストにも流用されています。

※ 本多勝一によると、エスキモーはシベリア東部からアラスカ、カナダ、グリーンランドのかけて広範囲に分布しているとのことです。

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#971山爺タキタ mail home1/18 02:26
#601
国立民族学博物館(大阪府吹田市)からの回答では、水木デザインの「山爺」は、「アラスカに住む民族が作る仮面が似ている」としています。

「THE,LIVING,TRADITION,OF,YUPIK,MASUKS」Fienup-Riordan,ann.(1996,University of WasingtonPless)
「THE,ESKIMO,ABOUT,BERINNG,STRAIT」Nelson,Edward William.(1983,Smisonian Institution Pless)
「inua」Fizhugh,Willism W(1982,Smisonian Institution Pless)

以上を参考にしてください。



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#1081柳田妖怪=水木デザイン !タキタ mail home2/21 11:28
#601
なにをいまさらと「妖怪探求」に参加の皆さんは思うでしょうが、『妖怪画談』(著・水木しげる、岩波書店1992年刊)の後書きに、水木しげるさんの記載があります。

「(前略)柳田国男あたりのものは愛嬌もあり大いに面白いが、形がないので全部ぼくが作った。(後略)」

すごい。仮に一部の例外は水木しげるさんの記憶上にあったとしても、これはすごい記載です。
柳田妖怪は全て水木さんがデザインしたのです!

※「見上げ入道」は違いますですね。

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#633ぬりかべ?タキタ mail home10/24 03:12
#599
エルンストの「鳥の顔」(1956年)?

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#636「ぬりかべ」の足?タキタ mail home10/25 16:17
#633
エルンストの「鳥の顔」は、いわゆる「はんぺん」型と「高野豆腐」型の「ぬりかべ」のうちの「高野豆腐」型「ぬりかべ」の原形のようです。
三角錐の二本の足の上に高野豆腐が乗っていて、丸い小さな目が二つ、丸い可愛い口があり、二等辺三角形の鼻があります。オデコからはカジキマグロのような鳥の頭が飛び出しています。
このデザインにより、通行の邪魔をする存在でありながらも、股の下を潜れば通行可能なデザインであるという「ぬりかべ」のデザイン上の矛盾の理由が「氷解」しそうです。(速断は禁物です)
そもそも、貸本時代の「鬼太郎」シリーズでは、暗闇の目玉一つで登場していた「ぬりかべ」に姿形がつけられたのは、「少年マガジン」の昭和41年のグラビアページの「日本の大妖怪」での「はんぺん」型かとも思うのですが、その後は、グラビアにもマンガにも「高野豆腐」と「はんぺん」がアトランダムに登場します。
「高野豆腐」に足の無い場合もあるのですが、「はんぺん」型にも足のあるものがあります。おそらくはエルンストからの発想なのだと思います。探せば、エルンストの他の作品にもっと「ぬりかべ」風のデザインもあるのだろうか? とも思います。
身近にエルンストの作品集が無くてこれ以上は調べられません。美学関係者の投稿を期待しています。

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#761後から見れば「ぬりかべ」?ややや 11/18 18:04
#636
写真でしかエルンストの「鳥の顔」を見ていませんが、これを、裏側から見れば「ぬりかべ」が目を閉じているところに見えるはずです。(きっと)立体造形物の利点です。
エルンスト展があれば、皆さん観に行きましょう。
会場で、裏にまわって観ている人がいれば、同じことを考えているお仲間ですね。きっと。

そういえば、大阪で「役の小角」展をやっているなあ。
これは、水木さん関連ではない話題ですが……

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#1407エルンスト展、東京で開催中タキタ mail home9/4 11:15
#761
マックス・エルンスト展が、東京の丸の内の東京ステーションギャラリーで開催されています。(10月1日まで)
「鳥の顔」も「鳥−頭」の名で展示されています。
幸いなことに後方からも観られます。
この機会に、シュールレアリスムを代表する作家であるエルンストの作品を肉眼で楽しむと同時に、偶然の一致か? 水木さんのデザインの妖怪「ぬりかべ」とエルンストの「鳥の顔」=「鳥−頭」の類似点を、作品の後方から観て確認(?)というか楽しみましょう。
四国に住む私は、遠すぎて観に行かれません。残念です。
だれか、報告を「妖怪世界」に行ってください。お願いいたします。

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#783水木しげる妖怪画の連載coleader mail 11/26 01:45
#599
遅まきながら別の用事で国会図書館へ行くことがあったので、ついでにタキタさんに教わった水木しげるの妖怪画のルーツを見に行ってきました。

時間がなくてあまりチェックできなかったのですが
少年サンデーの「ふしぎなふしぎな話」を見ました。
第一回「石魚」二回「カーラ」三回「座敷わらし」四回「小豆洗い」までチェックできました。

マガジンの臨時増刊の「日本妖怪大全」のほうは
国会図書館ですら欠号でした。
しかたがないので同時期のマガジンを見てみると鬼太郎が連載中で
ほうこうとか牛鬼とかやってました。

読み物の特集でも妖怪が取り上げられていて、このころは妖怪が流行ってたんだなあと思いました。ほかにもムーみたいな記事もたくさんのってました。(笑)

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#918「日本妖怪大画集」タキタ mail home1/8 01:59
#783
「週刊・少年マガジン」(昭和43年9月15日号)に、水木しげるの「日本妖怪大画集」があります。約50ページの妖怪画特集です。
現在は、数年前にKC『ゲゲゲの鬼太郎・魔界編』(講談社)に復刻されているそうです。

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#841ブリガドーンタキタ mail home12/14 02:57
#599
ブリガドーン現象というのは、少年マガジン掲載の『墓場の鬼太郎』(後に『ゲゲゲの鬼太郎』と改題)の「妖怪大戦争」に登場した怪異現象です。
現在では、ビデオなどが存在するので御存知の人も多いでしょうが、1954年のアメリカ映画『ブリガドーン』からの発想です。
ジーン・ケリー主演のこの映画では、100年に一度現われるスコットランドのブリガドーン村にまぎれこんだ現代のアメリカ人の男が、その村の美しい娘に恋をします。
彼は、いったん村を離れ現代のアメリカに帰るのですが、娘を忘れられず、もはやこの時代には存在しないであろうスコットランドの村のあった場所に後悔の思いで訪れます。
ところが、恋に悩み寝られずに夜更かしをしていた娘の存在により村はまだ現代にとどまっていたので、二人は再び会うことが出来のです。
と、まあ、こういう物語です。
村人全員が寝ると村は時間の中に消えていくのです。目覚めれば100年後という設定です。
まあ、ジーン・ケリー主演ですからミュージカル仕立ての映画です。
昔、ビデオソフトなど無い時代には、タイトルしか判らない映画でした。さらに、一般の映画関係の本にも出ていない映画でしたから、水木さんのマンガの「ブリガドーン現象」っていったい何なのか、長年の謎でした。人騒がせなことです。
まだ、さがせば、ビデオレンタル店のなかには置いてあるところもあるでしょう。

※関東ローカルな話題で申し訳ありませんが、ビデオレンタル店の「アコム」は、「アコム」本部にコンピューターがあって、全支店の品が検索できます。本部に問い合わせると、どこの支店にならあるということが判ります。

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#1527ゲゲゲの鬼太郎の「だるま」 タキタ mail home11/2 03:21
#599
うーん。いまさらの指摘ですが、初期の『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する妖怪「だるま」の元ネタは、ロシアの民芸品「マトリョーシカ」でしょう。
「マトリョーシカ人形」は、スカーフ姿のロシア女性のコケシというか日本のダルマを多少縦長にすたようなデザインの人形で、その胴体を腹部についた切れ目から二つに割ると(分離させると)、その中から一回り小さな同様なデザインの人形が出てきます。この人形の腹部にも横に裂け目があり分離すると、さらに小さな人形が出てきます。この繰り返しです。
小さな「マトリョーシカ人形」ですと、合計三個の人形になります。大きな製品ですといったい何体の人形になるか……
ところで、この「マトリョーシカ人形」のバリエーションには、最初の一体目を腹部から開けると、いきなり中に小さな同型の「マトリョーシカ人形」が10体前後入っているものがあります。
通常の「マトリョーシカ人形」ですと、次々に小型化してゆく人形を楽しめるのですが、この一回だけしか開腹できないものの場合は、通常の場合の最終段階の大きさ(小ささ)のものが、一度に大量に登場するのです。
その、開腹部分の位置や内部に同型のものが大量に入っているという性質は、『ゲゲゲの鬼太郎』の妖怪「だるま」のモチーフというかデザイン上のモデルに採用された元ネタでしょう。
このように、水木しげる氏はこのバリエーションタイプの「マトリョーシカ人形」から妖怪「ダルマ」を創作したと推測できます。

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#1310「鬼太郎」のモデルタキタ 6/17 01:39
#595
「ゲゲゲの鬼太郎」の前身の「墓場の鬼太郎」というか「墓場鬼太郎」というかの主人公の「鬼太郎」の姿形のデザインのモデルは、水木しげる氏の甥っ子であるという話を、水木さんが昭和43年ころに少年週刊誌で行っていました。
「なるほど」と当時は思ったのですが、やがて時代が妙な方向に行き、貸本時代の鬼太郎などが復刊される時代になり、少年マガジンなどの「墓場の鬼太郎」のようなハンサムな鬼太郎というよりは、不気味な雰囲気に半分かかったような鬼太郎の姿形が公になっています。
すると、水木さんの甥っ子さんをモデルにしたという鬼太郎は貸本時代の(あるいは昭和29年?からの幻の水木しげるの紙芝居時代の)鬼太郎のことなのであろうか?

先日、私は、甥っ子さんの知り合いという人にあったので、この話をしましたが、さすがに時間が経ち過ぎ「いや。鬼太郎には似ていないよ」という回答でした。もっとも、甥っ子さんも複数しらっしゃるとは思います。
この話の出典元や、実話を御存知の人は教えてください。

※ 水木プロの皆さんへ
水木プロの方々や水木先生の直接の書き込みも期待しています。
「こなきじじい」像の徳島県山城町上名平への建立に関しては、いましばらくおまちください。
ただいま柳田国男さんや武田明さん関係とも調整中です。