毛倡妓(けじょうろう)
<

妖火 毛倡妓(けじょうろう) 妖火

 楼閣の暖簾の前に女が立っている。
 男は女のもとに駆け寄ると、長い髪がうち乱れており、後ろ姿だと思って前に回り込んでみた。すると顔どころか一面髪に覆い尽くされており、もちろん目鼻耳など何も見えず、どちらが前で後ろだかわからなかったと言う。
 男は死んでしまうかと思うほど驚いたらしい。

 髪は女(時代柄、男もかも知れない)の命と言うが、何か髪に因縁を持つモノの姿なのかも知れない。

(文責:カメヤマ)

・ 参考文献:今昔画図続百鬼
・ 属性:
・ 出現地区:
・ 小説など:
・ その他キーワード:

2000.7.21 22:42