木霊・木魅(こだま)
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妖火 木霊・木魅(こだま) 妖火

 古木に宿る精霊のこと。

 森深く分け入ると、ひとけがないのになぜか、何かの気配や視線を感じることがないだろうか? その得も言われぬ感覚は木霊の仕業であろう。

 木霊は木から離れ、音、火、獣や人の姿で現れることがある。これは木霊自身が身の危険を感じて警告を与えに来るのだ。木を、森を守るようにと説得、あるいは恐怖・畏怖を植え付け自分を守ろうとする。聞き入れればお礼を、聞き入れなければ祟りをなすと言う。
 神社や森の中に注連縄をはった巨木・老木を見たことがあるだろう。これは木を神聖視し、神自身として、あるいは神が降りてくる憑代として奉っているのである。

 また道路の真ン中に切られずにおかれている木をたまに見掛けるが、これも木霊のひとつと考えられるのではないだろうか?

(文責:カメヤマ)

・ 参考文献:画図百鬼夜行
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2000.7.21 22:42