件(くだん)
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妖火 (くだん) 妖火

 くだんは牛から生まれる人面牛体の子牛である。生まれると直ぐにひとつだけ予言をし、それが必ずその通りになると云う。これは九州・四国地方の妖怪で、別府には剥製(ミイラ?)があるらしい。実際に何処にあるのかは詳しく領らないので、ご存じの方は是非ご一報いただきたい。

 さてこのくだん、予言をすると直ぐに死んでしまうという説と、予言が当たったのを確認して死ぬという説があるが、死ぬ時期はさておき、兎に角当たるらしい。

 くだんと云うと「件」と云う漢字を思い浮かべるが、人偏に牛というのは象徴的である。人面牛体、あるいは、人語を操る牛、故に「くだん(件)」なのではないだろうか。

 ――よって件。

(文責:カメヤマ)

・ 参考文献:日本妖怪大全
・ 属性:
・ 出現地区:九州地方,福岡県
・ 小説など:
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2000.7.21 22:43