塗壁(ぬりかべ)
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妖火 塗壁(ぬりかべ) 妖火

 『妖怪談義』によると筑前遠賀郡の海岸に出現したらしい。
 夜の砂浜や、人気(ひとけ)のない道を歩いていると突然行く先が壁になり、何処へも行けぬ亊がある。これが塗壁の悪戯。
 棒で下を払うと消えるが、上の方を叩いてもどうにもならぬと云う。

 塗壁は水木しげるの漫画『ゲゲゲの鬼太郎』で夙に有名。鬼太郎軍団の防御の要としても登場している。飛び道具による敵の攻撃を身をもって防いだりするなど、味方や弱い人たちを守ることが多い。時には相手の上に倒れ込んで、敵をぺちゃんこにしてしまうこともある。
 味方の妖怪内では大酒呑みとして知られ、酔って足元がふらつきはじめると危ない。

 類似妖怪に長崎壱岐島生息のヌリボウが居る。また野衾も同系だが退治方法が異なるので、敢えて類似としない。

(文責:イーノ/カメヤマ)

・ 参考文献:妖怪談義
・ 属性:
・ 出現地区:九州地方,福岡県
・ 小説など:
・ その他キーワード:

2000.7.21 22:43